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中井 恒仁 Nobuhito Nakai

©Toshiaki Yamada

東京芸術大学附属音楽高校、同大学、同大学院、ミュンヘン国立音楽大学大学院(マイスタークラス)修了後、ザルツブルグ・モーツァルテウム国立音楽大学にて研鑚を積む。ドイツ留学中DAADの奨学金を得る。イタリア・ポジターノにてW・ケンプ文化財団のオピッツ氏によるベートーヴェンの講習会に招聘参加。

ピアノを、渡辺洋子、戸沢盛男・睦子、梅谷進、植田克己、ゲルハルト・オピッツ、カール=ハインツ・ケンマーリンクに、ピアノデュオをアルフォンス・コンタルスキーに、歌曲伴奏法をヘルムート・ドイチュ、ドナルド・ズルツェンの各氏に師事。

日本音楽コンクール第3位。J・ブラームス国際音楽コンクール第2位、また、4部門の上位入賞者によるガラコンサートにて、聴衆賞。セニガリア国際ピアノコンクール第1位、あわせて、室内楽賞及びアリア・歌曲伴奏賞。ヴィオッティ国際音楽コンクール(ヴェルチェリ)第3位、プラハの春国際音楽コンクール、ディプロマ。マヴィ・マルコツ国際ピアノコンクール最高位。マレー・ドラノフ国際2台ピアノコンクール第4位。

ブラームス:協奏曲第1番をクロアチア放送響、プロ・アルテ・マルケ響(伊)と、第2番をRAIイタリア国立放送響、ククロヴァ・デヴレット響(トルコ)、内藤彰指揮・東京ニューシティ管、山下一史指揮・桐朋オーケストラアカデミー、松尾葉子指揮・芸大フィルと協演。特に、東京ニューシティ管定期では、その信頼から急遽数日で代役を務め、話題を呼んだ。
イタリアにてW・ケンプ生誕100周年記念・ベートーヴェンピアノ協奏曲全曲演奏会出演、G・ベルティーニ指揮、東京都交響楽団とのチャイコフスキー、他にラフマニノフ、リスト等をオーケストラと協演。

ブラームスピアノ作品(ソロ、2台ピアノ、連弾)全曲シリーズや、イタリアでの3夜連続ソロリサイタル、アメリカでの3日連続ピアノデュオリサイタルなど、これまでに日本、ヨーロッパ、アメリカで演奏会を行う。ソロ、室内楽、歌曲伴奏、NHK-BSテレビ「名曲探偵アマデウス」「ぴあのピア」などテレビやラジオの出演、日本フィルのシリーズコンサート出演、音楽祭の参加、音楽誌「ショパン」への連載や表紙を飾るなど幅広く活動。チャリティコンサートや、社会福祉施設への訪問コンサートも数多く行っている。また、夫人・武田美和子とのピアノデュオは、「国際音楽コンクール世界連盟WFIMC」加盟コンクールにそれぞれのソロとデュオ共に入賞している唯一の邦人デュオで、活発な活動をしている。いずれのジャンルでも、誠実で深い音楽に定評がある。近年は、フランスのボルドー音楽祭やロンドンのリサイタル、ドイツでの定期コンサートを含むリサイタルツアーに招聘され、新聞紙上でも絶賛された。フコク生命パートナーアーティスト。2014年には、「久留島武彦文化賞」受賞。

ソロのCD「ブラームス」、ピアノデュオのCD「An die Freude」「新世界より&スラヴ舞曲集」「ファンタジー」「ブラームス:ハンガリー舞曲集&ワルツ集」「ラフマニノフ:組曲」「モーツァルト」をリリース、レコード芸術誌特選盤に選出されるなど高い評価を得ている。4枚のCDがANA国際線機内オーディオ番組にて放送される。

現在、桐朋学園大学ピアノ部会主任教授・学部長・大学院研究科長、名古屋音楽大学客員教授。これまで、パリ・エコール・ノルマルでのマスターコースや、MusicAlp国際音楽アカデミー(フランス)、Jirisan国際音楽フェスティバル(韓国)、中国の上海音楽学院や蘇州のセミナー、ミュージックセミナーinゆうばりを始め、講座やコンクールの審査、アドバイスレッスン等、教育面においても力を注いでいる。2022年冬学期はドイツ・デトモルト音楽大学で客員教授を務める。